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NBTタグ[注釈 1]とは、Minecraftセーブファイルの随所で任意のデータを保存するために使用されている樹状データ構造である。このデータ構造は13種類のタグの組み合わせで構成されており、それぞれのタグは数値ID、名前、ペイロードを有している。

SNBTフォーマット[注釈 2]は、バイナリデータ[注釈 3]であるNBTタグをユーザーが扱いやすいように文字列化した形式である。

SNBTフォーマット

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この項目はJava Edition限定の要素です。 

SNBTはNBTタグをユーザーが扱いやすいように文字列化した形式であり、主にJava Editionコマンド上でエンティティなどの複雑なNBTデータを扱うために使用される。SNBTは、波括弧の中にタグの名前と値の組を並べた形式で記述される。

波括弧の中の複数の名前と値の組は、それぞれカンマで区切って並べる。また、それぞれの組の名前と値はコロンで分割して表記する。ただし、そのタグの種類がリストやコンパウンド(後述)である場合には値の中にさらに複数の名前と値の組が入り、データタグが階層的な構造を持つ場合がある。

例: {name1:123, name2:"sometext1", name3:{subname1:456, subname2:"sometext2"}}

タグの名前は、必要であれば引用符で囲んでエスケープ[注釈 4]できる。

SNBTフォーマットはJSONフォーマットとは似て非なるものである。従って、SNBT上でRaw JSONテキストなどのJSONを使用する場合には文字列タグの値として記述する必要がある。

値の種類

データタグ上で使用されるNBTの値には、以下の13種類がある。

タグの種類
種類 説明 SNBT表記 SNBTでの例
 Byte
(8ビット整数)
符号付きの8ビット整数。値域は-128以上127以下。 <数値>bまたは<数値>B 34B-20b
 Boolean
(ブール値、論理値)
NBTには本来ブール値という値の種類は存在せず、ブール値の機能は8ビット整数の0と1で表現されているが、SNBT上でtrueまたはfalseと書いた場合にはそれぞれ8ビット整数の0と1に変換されて解釈される。8ビット整数がブール値として使用されている場合には、このWikiではのアイコンで表記している。 trueまたはfalse true
 Short
(符号付き16ビット整数)
符号付き16ビット整数。値域は-3万2768以上3万2767以下。 <数値>sまたは<数値>S 31415s-27183s
 Int
(符号付き32ビット整数)
符号付き32ビット整数。値域は-21億4748万3648以上21億4748万3647以下。 <数値> 31415926
 Long
(符号付き64ビット整数)
符号付き64ビット整数。値域は-922京3372兆0368億5477万5808以上922京3372兆0368億5477万5807以下。 <数値>lまたは<数値>L 31415926l
 Float
(単精度浮動小数点数)
単精度浮動小数点数。値域は-3.4E+38以上+3.4E+38以下。詳細はIEEE浮動小数点数を参照。 <数値>fまたは<数値>F 3.1415926f
 Double
(倍精度浮動小数点数)
倍精度浮動小数点数。値域は-1.7E+308以上+1.7E+308以下。詳細はIEEE浮動小数点数を参照。 <数値>またはまたは<数値>dまたは<数値>D 3.1415926
 String
(文字列)
文字が連なったもの。 文字列は引用符で囲んで指定する。0-9A-Za-z_-.+のみから構成され、且つ他のデータと混同する心配がない文字列なら、引用符で囲むか否かは自由である。引用符には一重'と二重"のいずれも使用できる。引用符の中にさらに同種の引用符が入り、文字列が多重になる場合には、バックスラッシュ\を前置してエスケープする必要がある。一重引用符の中に二重引用符が入る、もしくはその逆の場合は問題ない。

Minecraft_Wiki

"この記事の名前は\"NBTタグ\"です。"

'この記事の名前は"NBTタグ"です。'

'この記事の名前は\'NBTタグ\'です。'

"この記事の名前は'NBTタグ'です。"

 List
(リスト)
タグの値のリスト。リスト内のタグの種類は全て、リストの最初の要素と同じでなければならない。 名前のない値だけのタグを、角括弧内にコンマで区切って並べる。

[<値>, <値>,...]

[3.2,64.5,129.5]
 Compound
(コンパウンド)
タグ(名前と値の組)のリスト。値の種類は何でもよい。 名前のあるタグを、波括弧内にコンマで区切って並べる。

内包するそれぞれのタグの名前は0-9A-Za-z_-.+のみで構成されているなら引用符で挟む必要はないが、そうでなければ引用符で囲む必要がある。引用符には一重'と二重"のいずれも使用できる。引用符の中にさらに同種の引用符が入る場合には、バックスラッシュ\を前置してエスケープする必要がある。一重引用符の中に二重引用符が入る、もしくはその逆の場合は問題ない。

{<タグ名([a-zA-Z0-9_\-\.\+])>:<値>,"<タグ名>":<値>,...}

{X:3,Y:64,Z:129}
 Byte Array
(8ビット整数のリスト)
8ビット整数のリスト。[B;1b,2b,3b]は8ビット整数のリストだが、[1b,2b,3b]はただのリストである。 角括弧の中に、B;から初めて8ビット整数をコンマで区切って並べる。先述の通りブール値も8ビット整数なのでリスト内に含めることができる。

[B;<整数>b,<整数>B,true,false...]

[B;1b,2b,3b]
 Int Array
(32ビット整数のリスト)
32ビット整数のリスト。[I;1,2,3]は32ビット整数のリストだが、[1,2,3]はただのリストである。 角括弧の中に、I;から初めて32ビット整数をコンマで区切って並べる。

[I;<整数>,<整数>,...]

[I;1,2,3]
 Long Array
(64ビット整数のリスト)
64ビット整数のリスト。[L;1l,2l,3l]は64ビット整数のリストだが、[1l,2l,3l]はただのリストである。 角括弧の中に、L;から初めて64ビット整数をコンマで区切って並べる。

[L;<long>l,<long>L,...]

[L;1l,2l,3l]

NBTオブジェクト

ゲームの実行中においては、読み込まれているチャンク内にいるエンティティやブロックはメモリ上に保存されている。この際、これらはNBTではなくプログラム的オブジェクトで保存されている。

ゲームはNBTの処理にあたって、エンティティやブロックエンティティからNBTオブジェクトを生成、SNBTを解析してNBTオブジェクトに変換、供給されたNBTオブジェクトに基づいてエンティティやブロックを編集、NBTオブジェクトをSNBTに変換する。

NBTオブジェクトの生成

エンティティやブロックからNBTを生成する際には、エンティティやブロックのプロパティがプログラム的NBTオブジェクトに組み込まれる。

ただし、すべてのプロパティがNBTオブジェクトに組み込まれるわけではない。例えば、そのチェストが開いているか閉じているかというプロパティはNBTオブジェクトに組み込まれていない。

プロパティの値は特定の種類の値に変換されて組み込まれる。例えば、ファイル位置は文字列に変換されて組み込まれる。

これらのNBTオブジェクトはゲーム上の処理だけでなく、ゲーム終了時及び自動セーブ時にセーブファイルにデータを保存する際にも使用される。従って、NBTタグの構造と値の種類はセーブファイル上でもほとんど同じである。

このようにゲーム中の処理やセーブデータ上で使用されるNBTデータの構造の具体的な詳細は、以下の記事で紹介している。

構造の具体的な詳細記事一覧
対象 対象例
ブロックエンティティ チェスト、かまど、コマンドブロック、看板など
アイテム インベントリ上のアイテム(説明文やエンチャントなどの詳細データの構造も記載)
アイテムエンティティ ドロップしたアイテム
Mob 村人、ウシ、クリーパー、表示エンティティなど
飛翔体 矢、火の玉、投げたポーションなど
乗り物 ボートやトロッコなど
動的ブロック 着火されたTNT、落下中のブロックなど
その他 ロケット花火、絵画、エリアエフェクトクラウドなど

SNBTへの変換

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この項目はJava Edition限定の要素です。 

プログラム的NBTオブジェクトは、/data getなどでこれを取得しようとした際にSNBTへ変換される。

変換後には、 Integerを除いて数値の後ろには識別用の文字(小文字のb、s、f、d、および大文字のL)が付され、文字列は引用符で囲まれるなど#値の種類に記した形式になるように表現される。

SNBTからの変換

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SNBTは、ゲームが構文解析した際にプログラム的NBTオブジェクトに変換される。

B、S、L、F、Dなどの文字が付された数字は対応するデータ形式に変換される。例えば3sは16ビット整数に、3.2fは単精度浮動小数点数に、というようになる。後ろに数字が付されていない数値は、小数点があれば倍精度浮動小数点数に、小数点が無く且つ数字の大きさが32ビット以内に収まるならば32ビット整数に変換される。上の条件のいずれにも該当しなかったものは、文字列として処理される。

角括弧で囲まれた範囲は、識別子がなければ普通のリストとして、[I;1,2,3]なら32ビット整数のリスト、[L;1L,2L,3L]なら倍精度浮動小数点数のリストとして処理される。

truefalse1b0bとして見做されて変換される。

NBTオブジェクトに基づいたエンティティやブロックの編集

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プログラム的NBTオブジェクトに基づいてエンティティやブロックのプロパティを編集するにあたって、まずプロパティの編集の前に、すべてのタグが解析される。

もし編集対象のプロパティが名前空間IDを要求していて、 文字列タグが与えられたなら、その文字列は名前空間IDに変換される。

もし編集対象のプロパティがJSONテキストを要求していて、 文字列タグが与えられたなら、JSONテキストのオブジェクトへと構文解析・変換される。

もし編集対象のプロパティがブール値を要求していて、数値が与えられたなら、その数値を概数化処理した後の値が0以外ならtrueに変換される。

もし編集対象のプロパティがブール値を要求していて、数値以外のタグが与えられてならば、falseに変換される。

もし編集対象のプロパティが数値を要求していて、適切な種類以外の数値タグが与えられたならば概算処理の上で適切な種類の数値タグに変換される。

もし編集対象のプロパティが数値を要求していて、数字以外のタグが与えられたならばその数値は0になる。

もし編集対象のプロパティが文字列を要求していて、文字列以外が与えられたならば、その文字列は空になる。

もし編集対象のプロパティ特定の種類のリストを要求していて、違う種類のリストが与えられたならば、そのリストは空になる。

もし編集対象のプロパティがコンパウンドを要求していて、コンパウンド以外のタグが与えられたならば、そのコンパウンドは空になる。

ただし、一部のプロパティには変更ができないものもある。例えば/dataコマンドを用いてもブロックの座標を変更することはできない。

NBTタグの確認

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/clear/execute if dataで一致するデータタグがあることを確認したり、ターゲットセレクターをNBTで絞り込む際に、ゲームは指定されたSNBTをプログラム的NBTオブジェクトに変換し、実際のブロック・エンティティ・NBT保存領域のNBTオブジェクトを取得の後、両者を比較する。

この際ゲームは、指定されたタグがその対象に存在するかどうかのみを検証している。従って、例えそれ以外のタグが存在していたとしてもこれに関しては一切考慮されない。これはリストについても同様で、また普通のリストではリスト内の要素の個数や順番も考慮されない。

故に例えば、{Pos:[1d,2d,3d],Tags:["a","b"]}というNBTタグを持つエンティティは3座標の成分が入れ替わった全く違う位置を指定している@e[nbt={Pos:[3d,2d,1d]}]や、抑々完全な座標でさえない@e[nbt={Pos:[2d]}]といったターゲットセレクターでも検出できる。これに従えば空のリストはあらゆるリストとマッチするように思われるが、例外的に空のリストは空のリストとのみ一致していると見做される。従って@e[nbt={Tags:[]}]はタグを持つエンティティを検出することはできない。

なおこれは普通のリストに限った話であり、8ビット整数、64ビット整数、32ビット整数のリストでは要素の個数と順番も考慮される。

また一致するタグがあるかを検出するにあたっては、指定したタグは実際に対象のNBTが記述されている形式と完全に同一でなくてはならない。

例えば11dはどちらも数値的に同じ1ではあるが、一方で他方がと値の種類が異なる為に一致しているとは見做されない。

リソース位置を指定するに当たっても、名前空間名は(例えminecraft:でも)省略することはできない。よって 「石を持っているエンティティ」を検出するためには@e[nbt={Item:{id:"stone"}}]ではなく @e[nbt={Item:{id:"minecraft:stone"}}]でなくてはならない。

同様にJSONについても、指定したタグは実際に対象のNBTが記述されている形式と完全に同一でなくてはならない。よって「『あ』という名前のエンティティ」を検出するには @e[nbt={CustomName:'"あ"'}]ではなく @e[nbt={CustomName:"{\"text\":\"あ\"}"}]@e[nbt={CustomName:'{"text":"あ"}'}]で無ければならない。

バイナリ形式

本項では、実際にコンピュータがNBTを読み込む為のファイルであるNBTファイルについて解説する。

NBTファイルは、内容となるすべてのタグを含んでいる名前とIDつきの最上位コンパウンドをZIP圧縮した形式をとっている。ZIPファイルには、1バイト目にその最上位コンパウンドを表すタグが無くてはならない。Minecraftでは一部のファイルは解凍された状態で使用される場合もあるが、基本的にはファイルの形式はNotchが定めた方式に従っており、GZipで圧縮されている。

タグの定義

タグとは、データの樹状構造の一つ一つの構成要素である。それぞれのタグの1バイト目にはタグの種類を示すIDが、次の2バイトにはそのタグの名前の長さを明記した符号なしの整数をビッグエンディアン[注釈 5]で記述し、その後ろにタグの名前をUTF-8で記述する[注釈 6]。その後ろに、そのタグの種類に応じたペイロード[注釈 7]が続く。

下表は、NBTフォーマット(バージョン19133)におけるタグ13種類についての詳細を記載している。

ID アイコン タグの種類 ペイロード 説明 容量
0 TAG_End なし コンパウンドタグの終わりを標識するために使用される。このタグには名前を表記しないので、このタグのIDである0の1バイトのみになる。空のが使用されることもある。 なし
1 TAG_Byte
  • 1バイト(8ビット)
  • 符号付き
符号付き整数。ブール値を表す際にも使用される。 -(27)~(27 - 1)
(-128~127)
2 TAG_Short
  • 2バイト(16ビット)
  • 符号付き
  • ビッグエンディアン
符号付き整数。 -(215)~(215 - 1)
(-3万2768~3万2767)
3 TAG_Int
  • 4バイト(32ビット)
  • 符号付き
  • ビッグエンディアン
符号付き整数。 -(231)~(231 - 1)
(-21億4748万3648~21億4748万3647)
4 TAG_Long
  • 8バイト(64ビット)
  • 符号付き
  • ビッグエンディアン
符号付き整数。 -(263)~(263 - 1)
(-922京3372兆0368億5477万5808~922京3372兆0368億5477万5807)
5 TAG_Float
  • 4バイト(32ビット)
  • 符号付き
  • ビッグエンディアン
  • IEEE 754-2008準拠
  • 形式:binary32
符号付き単精度浮動小数点数。 精度は数列によって異なる。
詳細は単精度浮動小数点数を参照。最大値は約3.4×1038
6 TAG_Double
  • 8バイト(64ビット)
  • 符号付き
  • ビッグエンディアン
  • IEEE 754-2008準拠
  • 形式:binary64
符号付き倍精度浮動小数点数 精度は数列によって異なる。
詳細は倍精度浮動小数点数を参照。最大値は約1.8×10308
7 TAG_Byte_Array 最初に要素数を決定する4バイトの符号付き整数を、そしてその後ろに指定した数のを順に記述。 8ビット整数のリスト。 要素数の上限はJVMによって(231 - 9)~(231 - 1) (21億4748万3639~21億4748万3647)の間で変動する。
8

TAG_String 符号なしの2バイト整数[1]で文字列のバイト数を指定し、その後ろに指定したバイト数だけの文字列をUTF-8で記述する。 UTF-8の文字列。文字列の大きさはヌル文字を使わず、文字列の前の整数でバイト数を指定することで表現する。 UTF-8として解析可能な文字列6万5535バイト分。詳細はModified UTF-8を参照。
9 TAG_List 最初に1バイトでリスト内のタグの種類を指定するIDを、次にリストの要素数を4バイトの符号付き整数で指定し、その後ろに指定しただけの要素数分、最初に指定したタグの種類のペイロードだけを記述する。 タグのペイロードのリスト。タグのIDや名前は書かない。 JVMの制限とArrayListの実装により、要素の最大数は(231 - 9)(21億4748万3639)となる。またリストやコンパウンドを入れ子にする際には階層数の上限は512である。
10 TAG_Compound IDや名前まで完全に記述したタグを並べる。コンパウンドの終わりはTAG_Endで標識する。 ID、名前、ペイロードをすべて完全に記述したタグを並べる。同じコンパウンド内に同じ名前のタグは入れられない。 リストと異なり、コンパウンドには要素数のハード上の上限はない(厳密には勿論仮想メモリによる上限があるが)。またリストやコンパウンドを入れ子にする際には階層数の上限は512である。
11 TAG_Int_Array 最初に符号付きの整数で要素数を書き、その後ろにTAG_Intのペイロードを指定個数だけ記述する。 TAG_Intのペイロードのリスト。 要素数の上限はJVMによって(231 - 9)~(231 - 1) (21億4748万3639~21億4748万3647)の間で変動する。
12 TAG_Long_Array 最初に符号付きの整数で要素数を書き、その後ろにTAG_Longのペイロードを指定個数だけ記述する。 TAG_Longのペイロードのリスト。 要素数の上限はJVMによって(231 - 9)~(231 - 1) (21億4748万3639~21億4748万3647)の間で変動する。

リストやコンパウンドタグはよく再帰的な入れ子構造となる。またリスト内に複数の下位リストがある場合には、それぞれの下位リストで使用するタグの種類は別々に指定できる。

用法

Minecraftでは、NBTフォーマットが上記の内容とは不統一に使用されていることがある。例えば空のリストが、指定された種類のタグのリストではなくByteタグのリストと見なされたり、あるいは特に最近のMinecraftのバージョンではEndタグのリストとして見做されることもある。これにより、古いNBTツールの動作がおかしくなることがある。

とはいえ大抵の場合においてはNBTファイルはNotchのオリジナル仕様書に従っており、GZipで圧縮されている。ただし、Minecraftで使用しているファイルの一部はzlibで圧縮されていることもある。

また以下の構造のように、Minecraftでは最上位のタグには名前が無く、その中にコンパウンドやリストに一つ入ってこれに名前が付けられ、そのさらに中に実際のデータが格納されていることが多い。これに該当するものには、level.datservers.datなどがある。

  • ルートタグ。
    •  名前: ルートタグ内にある唯一のタグ。ここに名前がつき、実際のデータをすべて格納している。

Bedrock Editionでは、NBTファイルのルートタグに TAG_Compoundの代わりに TAG_Listが使用されることがある。

Bedrock Editionでは、すべての数値がリトルエンディアンで並べられている。これはタグの名前の長さを明記した整数や、 stringの値、 list arrayの値などの前に付くサイズや要素数を明記した整数、およびすべての整数タグの値に適用される。

Bedrock Editionでは、level.datは解凍されたNBTファイルとなっており、また8バイトのヘッダーがある。このヘッダーはファイルのタイプを示すリトルエンディアンの4バイト整数(level.datの場合は現在は3、それ以前は2)と、それに続くヘッダー部分を除いたファイルの長さを指定する整数で構成されている。

使用先

このsectionは、Bedrock EditionにおけるNBTの使用例に関する情報が不足しています。 
情報を追加し、このsectionの拡充にご協力ください。詳しい情報がトークページに記されている可能性があります。
  • level.datは圧縮されたNBTフォーマットで保存されている。
  • <プレイヤー名>.datファイルは圧縮されたNBTフォーマットで保存されている。
  • idcounts.datは圧縮されたNBTフォーマットで保存されている。
  • villages.datは圧縮されたNBTフォーマットで保存されている。
  • raids.datは圧縮されたNBTフォーマットで保存されている。
  • map_<#>.datは圧縮されたNBTフォーマットで保存されている。
  • servers.dat(保存されたマルチサーバーのリストの保存に使用)は解凍されたNBTフォーマットで保存されている。
  • hotbar.nbt(ホットバーの保存に使用)は圧縮されたNBTフォーマットで保存されている。
  • チャンクRegionファイルフォーマット内に圧縮されたNBTフォーマットで保存されている。
  • scoreboard.datは圧縮されたNBTフォーマットで保存されている。
  • 生成される構造物は圧縮されたNBTフォーマットで保存されている。
  • 保存した構造物は圧縮されたNBTフォーマットで保存されている。

JSONとNBT

JSONは軽量なデータ交換用フォーマットである。JSONテキストの基本的なフォーマットはEMCA-404に記載されている。JSONも参照。

JSONとNBTは全く異なるものである。NBTはバイナリファイルまたは文字列(SNBT)で表現されるデータ構造であり、JSONはデータ交換用のテキストフォーマットである。JSONのデータ形式にはJson文字列、Json数値、Jsonブール値、JsonNull、Jsonオブジェクト、Jsonリストの6種類があるのに対し、NBTにはnullとブール値はないが13種類のデータ形式がある。特にリストに関しては、NBTでは普通のリスト、8ビット整数のリスト、32ビット整数のリスト、64ビット整数のリストがあるが、JSONではJSONリストの1種類のみしかない代わりにリスト内に様々なデータ形式の要素を格納できる。SNBT上ではタグの名前は引用符を着けなくてよい場合があるが、JSONでは要素の名前には必ず二重引用符を使用する必要がある。

上述のようにJSONとNBTには様々な違いがあるため、両者間の変換では情報が失われたり、あるいは逆に冗長な情報が追加されることがある。JSONとNBT間の変換は、バニラのJava Editionではカスタムバイオームの環境パーティクルと処理子リストの処理子のタイプ「rule」でのみ行われる。以下はバニラのMinecraftでの変換の仕組みである。

JSONからの変換

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この項目はJava Edition限定の要素です。 

JSONへの変換

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この項目はJava Edition限定の要素です。 

公式ソフトウェア

チュートリアル/データ生成器を実行する」も参照

Mojangは、MCRegionからAnvilファイルフォーマットへの変換器のソースコードとしてではあるが、Modやデータパックなどの開発者が使用・参照するために使用できるJava NBTのClassファイルを配布している[2]Java Edition 1.13以降では、Minecraftにはクライアントとサーバー側のいずれにもSNBTフォーマットと圧縮されたNBTフォーマットの変換器が同梱されている[3]

Minecraftのデータ生成器は、入力フォルダにある拡張子が.snbtの圧縮されていないSNBTファイルを、拡張子.nbtのGZip圧縮NBTファイルに変換して出力フォルダに作成できる。逆も同様に可。

バニラのデータ生成器はどんなGZip圧縮NBTフォーマットもSNBTフォーマットに変換できる。ファイルの拡張子はlevel.datlevel.nbtのように単純に変換され、入力フォルダに生成され、データ生成器は GZip圧縮されたNBTデータを解析する。

歴史

NBTファイルフォーマットはNotchによって簡単な仕様書[4]に説明されている。

NBTファイルのバージョンは、既知の中ではBeta 1.3で導入された19132が最古である。その後Anvilファイルフォーマットの導入時に19133に更新されInt Arrayタグが追加された。Indevの頃には、タグのIDは0から10までしかなかったことが分かっている。

Java Edition
1.0.02011年9月28Notchが「アイテムなどの任意のデータを保存すること」に取り組んでいると言った。
1.814w03aNBTが数値IDではなく文字列IDを使用するようになった。
1.1217w18a64ビット整数のリストが追加された。
1.1318w01aデータ生成器がMinecraftのデフォルトのクライアントとマルチプレイソフトに追加された。
1.1419w08a文字列タグとコンパウンド内のタグ名前に二重引用符の代わりに'が使用できるようになった[5]
1.1620w21aNBTとJSONの変換機能が追加された。

脚注

注釈

  1. (名前付きバイナリタグ、英:Named Binary Tag
  2. (文字列化されたNBT、英:Stringfied NBT
  3. コンピュータが解釈するための形式をとっているデータ。普通、人間が読んで意味を解釈することは困難である。
  4. SNBT上で特別な意味を持つ文字、例えば,:{}[および]などを、その特別な意味ではなく普通の文字列の一部として使用できるように処理すること
  5. データをバイト毎に区切って並べる際に、上位(普通左)側から並べる並べ方のこと。
  6. ただし、TAG_Endは名前を持たないので名前の長さを記述する2バイトは不要で、名前を記述する部分は空であるものとして見做される。
  7. 数値や文字列など、タグの保存したいデータ本体。

外部リンク

  • nbt - NBTに取り組んでいるJava Library
  • NBT on wiki.vg
  • NBTExplorer - NBTの編集と閲覧ができるツール
  • NBT Studio - NBTExplorerの後継機であり、SNBTやBedrock Editionにも対応している。
  • webNBT - NBTの閲覧と編集ができるオンラインツール
  • XNBTEdit - XMLのNBT編集・変換ソフト
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